How to 内観
内観の仕方
内観法とは、自分の心の内を見つめるための組織的な方法で、大変効果的な自己啓発法・自己改善法である。
内観には、集中内観と日常内観があるが、内観の仕方は集中内観を基本としている。
瞑想の森では、内観法の原則にのっとり、次のように説明している。
集中内観
- 集中内観というのは、あらゆる情報を遮断して、原則として1日15時間ずつ、一週間連続して座って、ひたすら自
分自身を見つめ続ける作業である。
- 内観する場所は、部屋の隅に立てられた屏風の中で、そこに楽な姿勢で座る。
- 考える事柄は、一言でいえば、他人に対して自分のした行為を反省することである。
- 調べる方法としては、自分と他人との関係を、自分史をめくるように、年代順に、相手の立場に立って自分を調べる ことである。
- 特定の身近な人を一人ずつ、想起の対象として順次取り上げる。原則として母から始め、母の次は父・兄弟・姉妹・
配偶者・子どもといった具合に自分の関わりのあるあらゆる人に対しての自分を、時間のある限り調べていく。(起きて
いる間中、食事をしている時でも入浴中でも、一分一秒を惜しんで内観する)母親については、最後にもう一度やると 良い。
- その人に対して、自分はこれまでどういう態度や行動をとってきたかを、思い出せる限りの昔から、三〜四年ずつ年
代を区切って調べていく。
- 調べ方としては、次の三つのテーマで、対象者に対しての自分を、検事が被告を取り調べるように調べる。実際のあ
った具体的な出来事や経験を、出来る限り細かく、絵に描くようにまざまざと思い出すことが最も良い方法である。
- していただいたこと
- して返したこと
- 迷惑をかけたこと(このテーマは最も重要かつ困難なので、特に時間をかけて、重点を置いて調べる)
- 「嘘と盗み」これは前項の三つのテーマを補い、特に罪の意識を自分の行動に基づいて、経験することが出来る。
- 「養育費」自分が成人するまで、親にどれだけの経済的負担をかけたか、経費を計算する。
- 面接を約二時間おきに行い、その問答は次のような形を取る。
- 面接者が屏風の外に来て、合掌、礼拝する。
- 面接者が、「ただいまの時間、どなたに対して、いつのご自分を調べて下さいましたでしょうか」と問う。
- 内観者は、「小学校一年生の時の母に対する自分を調べました。していただいたことは…。して返したことは…。
迷惑をかけたことは…。」と答える。
- 内観者が、「次は、小学校二年生の時の母に対する自分を調べさせていただきます」と答えると、
- 面接者が、「有り難うございました。一分一秒を惜しんで調べて下さい」と結び、再度お互いに礼をして、屏風が閉じられる。
このような形式で、一日数回面接が行われ、これが一週間続けられる。
- 内観中は、あらゆる情報、新聞、ラジオ、テレビはもちろん、面接者以外の他人といっさい話してはいけない。
- 食事は、屏風の中に運ばれ、一人でとる。
以上のように内観の仕方は簡単ではあるが、現実には、研修所において、週の半ば頃までは、きちんと内観法にのっとって内観できる人はほとんどいないといっても過言ではない。更に、内観法の重要な要素である「面接」及び、情報遮断を実施する上からも、初めて内観をする時には、まず、適切な面接指導者による内観研修所での集中内観が肝要である。
日常内観
集中内観を体験した後、内観を続けたい人が、日常生活の場で日々内観することである。非日常な集中内観と異なり、情報遮断等規制は特にない。特に指導者もなく、各自工夫して行う。
Source:
http://abmweb.co.jp/naikan/howto.htm